ラーメン屋さんというよりテーマパークの人気アトラクション「飯田商店」@湯河原
2017.12.24.14:21
飯田商店@湯河原
ラーメン
年末恒例となりつつある、ナムさんと行くドライブの旅。
2016年は鎌倉→葉山からの焼肉正泰苑@町屋。
その前の2015年は秩父へ。2014年は川越でした。
2017年はクリスマスイブに敢行。
全国に35.000軒あると言われているラーメン屋さんの中で、トップクラスの難攻不落店の攻略に挑戦しました。
どんなに人気のあるラーメン屋さんでも、ほとんどのお店は「行って並んで我慢していれば食べられる」という努力のいらないお店ばかりですが(並ぶことも努力の1つと言えなくもないですが、ただ立って待つだけなので・・・)、難攻不落店はそれだけでは済みません。
目指すは神奈川ラーメンの雄「飯田商店」であります。
テレビ、雑誌などで数多く取り上げられる、ラーメン好きでなくても知っている人が多い伝説のお店です。
東京に住んでいる場合、必須ではありませんが車の手配が求められます。
11時オープンの2時間半前、朝8時30分に溝の口のレンタカー屋さんに集合。

凄まじい行列店だということはテレビで何度も見てわかってはいたのですが、その行列が「遠い所にあるがゆえのアトラクション的な人気」によるものなのか、本当に味が美味しすぎることによるものなのか、それを確かめてみたい。
1時間半のドライブで飯田商店到着!!お店の前には誰もいないよ!!
(注:たまたま空いていたのではありません)

それにしてもこれが飯田商店なのですね。
ものすごい掘っ立て小屋感。これがあの飯田商店。逆にオーラを感じます。
2018年4月26日時点で食べログの点数は3.99。
そしてお店の横で店員さんが整理券を配っていました。
整理券は7時、8時、9時、10時、10時半に配っていると記載があります。

なお、整理券はファストパス的なものではないとも書いてあります。
つまりは券をもらったからといって並ぶ必要がなくなるものではないということです。
最大の利点は「10時50分に優先的に並ぶことが出来る」ということになります。
なのでそういう意味では若干ファストパス的な要素はあります。
整理券をもらえました。

10時の部で69人待ち。われわれが10時の部の最後の整理券配布だったようです。

なお、あとで立ち話で聞いた話では、この日は6時40分に来て15番だったということでした。
整理券をもらったら車を止めます。駐車場がここと、、、

ここの2箇所しか無いように見えたのですが、ここに停められない場合はどうすればよいのだろうか。

10時50分まで50分時間があったので、付近を散歩することにしました。
その際に見つけた最高に古い横浜銀行。さすがに今は稼働していないように見えますがどうなのであろうか。

そして近くにガストがありましたのでガストで休憩することにしました。
なお、こちらのガストはあまり清潔ではありませんでした。

ガストで休憩し、10時50分になったのでお店に戻りました。
するとさっきは誰もいなかったのに、いつの間にか黒山の人だかりが出来ておりました。
ジャスティンビーバーでも来たのかという人の湧きっぷりです。

さすがにすごい人の量です。
近所の人、ちょっとというかだいぶ迷惑しているんじゃなかろうか。。。

最終的に整理券が配られたのは99名だったようです。
店員さんに聞くと、まずまず多い方だそうで。しかも前日に何かのデカイ番組で紹介されたらしいです。
なお、100人超えの日もあるようなので、この日が特別に多いということでもないみたいでした。

10時50分になるとお店の方が「整理券を持っている人は並んでください。◯番までの方きてください」みたいな号令がかかり、皆さん一気に動き出します。
羊使いが羊をコントロールしているようでありました。

なお、整理券をもらえていない100番目以降の人は、この看板に従って並ぶことになります。

軽く100人は並んでいます。
列はずっとこんな感じだったので、常時100人位は並びができてしまうお店のようです。。。なんということでしょう。

11時の開店と同時に人が雪崩込みます。
席は18席ゆえ、わたしたちは40人待ちくらいのポジションになります。あと3ターンで入れるくらいなので少し余裕をもって90分待ちくらいかな?と予想しました。

並んでから80分経過した12時10分に最後のバックストレートに差し掛かると券売機で食券を買う権利を得ることができます。
そして店内は外観からは想像も出来ないほど大変綺麗。
L字型のカウンター席と、奥に4人掛けのテーブル席が2つありました。

水にすごくこだわっていると昔テレビで見たことがありますが、こちらが噂の水をどうこうする機械です。
鉄腕ダッシュでもやっていましたが、水を変えるとラーメンの味は劇的に変わるらしい。

味で申しますと醤油、塩、煮干し、つけ麺の4種類。
あとは雲呑や叉焼を入れたりして値段が変わります。

待つ時間と、そもそもの情報量どちらもたくさんありましたので、買う食券は決めていました。
4人で6ラーメン、2丼。イベントにほだされて、頭のおかしい頼み方をしてしまいました。
「せっかくだから精神」がここまで発揮されるのは久方ぶりです。

なおお店の方に伺ったところ、麺量はラーメンが140、つけ麺が220とのことです。
並び始めてから105分後、ネクストバッターズサークルに立つことを許されました。
予想よりも並び時間が長くなったのは、1人1杯じゃない人がたくさんいるからかもしれないです。
(このあとすぐに通されました。結局1時間45分待ち、お店に到着してからという意味では2時間35分待ちでした)

4人で奥のテーブル席に通して頂けました。並びに並んだ甲斐もあり、とてもよい席でラッキーでした。
おおよそラーメン屋さんとは思えぬテーブルセッティング。

お店の奥からカウンター席を眺めるとこういう感じです。
細長く、結構広いお店であることがわかります。

そしてトイレが尋常ではなく綺麗であります。
気持ちよく過ごしてもらえることに、とことんこだわっている気がします。
お店の一番奥は広い製麺室になっています。
ここで毎日麺を打っているのでしょう。こんなに広い製麺室が備わっているラーメン屋さんを初めてみました。

卓上に調味料の配備はありません。
「出したまま食べるのが最も美味しい」というメッセージでしょう。名店では時々見られるスタイルです。
それにしても爪楊枝すら立派で豪華であります。

水はクリクラみたいなやつが配備されています。実に太っ腹。

ここまでで既に長くなってしまいましたが、いよいよラーメンを紹介したいと思います。
ラーメンだけで4種類もあるので、いつもより書くのが大変。
■醤油らぁ麺(850円)

家を出てから4時間10分経過して、ラーメンと対面できます。
戦う前から負けています。こんなにも対面を待ちわびてしまっては、旨いと思わないはずがありません。
それにしても完璧な見ためをしたラーメンです。
非の打ち所のないビジュアルをしています。佇まいが既に王者です。

臭みという臭みが全て一切完璧に取り除かれています。
お店の外にも、中ですら、そしてラーメンと対峙しても動物の獣感がまったく漂わない、極上中の極上スープ。

低温調理で丁寧に作られた叉焼もまた絶品ではあるのですが、スープが突き抜けすぎているため、完全に脇役と化しています。

鶏と水しか使っていないスープということですが、鶏と水だけでこんなスープができるとは信じがたい。
これほどまでにまろやかで優しくて上品、なのに力強さも兼ね備えたスープは不思議の一言でした。

鶏の獣感なしに、ここまで鶏がかけめぐるスープ。こんなことが鶏と水だけでできるとは。
オイリーさもありますが、絶妙なコントロールによりくどいとは決して思いませぬ。
スープもスープなら、麺も麺です。非常に特徴的な麺です。

とにかく柔らかい。あれっと思うほど柔らかいのです。
変なお店でこれを食べたら「茹で時間間違えたな!!」と思いそうなほど柔らかいのです。
ラーメンというより素麺(ソーメン)のような食感です。
これは好き嫌い分かれるかもしれませんね。
また、伸びに強くないためラーメンを瞬殺で食べる必要があります。
あれやこれやと回して食べていると、すぐ伸びてしまいます。
そしてこのお店では各所で回し食べが行われてしまいます。はるばる来た人が多すぎて。
麺の好き好きはあるものの、具も一線級ですが、それが全く引き立たないほどスープと麺が突き抜けていました。
■塩らぁ麺(900円)

塩ラーメンもまた尋常に非ず。
具の印象は醤油と変わらないです。醤油との違いはベーコンみたいな薄い豚肉が入っている点かもしれません。
ただそれも、やはり麺とスープが凄すぎてあまり気になりませんでした。

ミネラル感…ミネラル感なるものが何なのか分からず言っているので変な話ではあるのですが、ミネラル感たっぷりと思ってしまうスープ。
塩ラーメンとしては突出して綺麗で美味しいスープで、これまでの比較という意味での衝撃は醤油よりも塩の方があるかもしれません。
つまりは衝撃度は塩の方が上かもしれない。

醤油の主張がないぶん、余計に鶏の凄みを感じます。

素麺のような麺は、醤油よりも塩の方が相性はよさそうです。
となると醤油のほうがオススメに思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

どんなことが起こるかと申しますと、醤油を食べると醤油が一番と思い、塩を食べるとこっちが一番となる。
そんなことになるのであります。

■にぼしらぁ麺(800円)

続いては煮干しです。煮干しと次に紹介するつけ麺は第2陣として持ってきてくださいました。
4つのラーメンを頼みましたが、出てくる順番を指定することができます。
醤油と塩は兄弟のような関係で結構方向性が似ていましたが、煮干しは全然見た目からして似ていません。

キラキラした表面という意味では似ていますが、煮干しの破片というか、ニボニボのキラキラが混在しています。

スープの味は柴崎亭@つつじヶ丘の煮干しが似ています。
煮干しのキラキラがありつつ、若干のニボニボした味わいがある。

とにかく上品を極めたような醤油塩に比べて、若干やさぐれた感じではあるものの「いいところの坊っちゃんが不良に憧れてボンタンを履いてみた」といったような感じで、やはり上品さが中心にくる煮干しスープです。
煮干しはもう少し凶暴な方が個人的には好きかなと思いました。
麺が中太縮れで醤油と塩とは全く違う麺でした。先程までの醤油塩の時の「おお!」という珍しさは全くありません。
出現率は高くありませんが、似た麺が都内でも浮かびそうな気がしました。

1人で行って2杯食べるならば、外してもよいかなと思います。
■つけ麺(1,000円)

麺シリーズ最後はつけ麺です。
つけ麺ですが、醤油・塩と麺はとても似ています。
もしかすると太さが違うのかもしれませんが、基本路線は似ています。
(醤油と塩でも太さが違う可能性はありますが)
昆布出汁みたいなもにに浸かっているのが非常に大きな特徴の1つです。

麺の旨さはやはり尋常に非ず。麺の旨さを最も感じることができるのは、つけがNo1ではないでしょうか。
また、出汁は醤油と塩の時は違い、鰹と昆布が入っているのだそうです。
(昆布は麺が昆布出汁に浸かっているので、その点を仰ったのかもしれません)

醤油×昆布の組み合わせのためか、ラーメン的なつけ麺というよりは、どこか蕎麦のような印象の味わいのつけ麺になります。
蔦@巣鴨も、ちょっと日本蕎麦っぽいなと思う部分があったのですが、通じるものがあるのかもしれません。
麺には塩、海苔、檸檬が添えられており、味変をすることができます。
ただ、そもそもがラーメンっぽくない中で、檸檬を入れた日には余計ラーメンから遠くなります。

最後に麺が浸かっていた昆布出汁をつけ汁に飲むようですが、あまりにもお腹いっぱいで、その飲み方はしませんでした。

■バター醤油ごはん(300円)

ラーメンの衝撃に比べると、バター醤油ごはんは驚くほど普通で逆に驚きました。
すごいバターだったり、すごい醤油だったりするのかもしれませんが、特徴という特徴はなかったように思えました。
もしかすると凄かったのかもしれませんが、ラーメンの凄さにかき消された可能性はあるかなとも思います。
以上が飯田商店の紹介となります。
遠くにあるプレミアム感で行列ができているわけではありませんでした。突き抜けたラーメンはわざわざ食べに来る甲斐はあります。
重度でなくてもラーメンが好きであれば、1回は行ってみてもよいと思います。並ぶし大変だけど。
すごくざっくりと感想を言うのであれば「好きなのは醤油、またとない味は塩、驚くのはつけ、普通な煮干し」という感じです。
1人で行って2つ食べる場合は、相当悩みそうですね。
食べ終わっても、やはりすごい行列が。飯田商店の伝説はまだまだ続きそうですが、付近住民の方の理解が求められそうです。

食べたあと、秘宝館に立ち寄りました。
下ネタしかない博物館なので、行く相手を間違えないようにご注意ください。

秘宝館の中で、飯田商店の行列で見かけたグループが結構いました。
半日がかりの企画になってしまいますが、とても楽しかったです。
大変すぎるので再訪は難しいですが、とてもよい思い出になりました。
===
【オーダー】
醤油らぁ麺 850円
塩らぁ麺 900円
にぼしらぁ麺 800円
つけ麺 1,000円
バター醤油ごはん 300円
■こだわり①

■こだわり②

↓ほとんどされませんが、クリックしてくれたら嬉しいです。

総合評価(8) :★★★★★★★★☆☆
味(8) :★★★★★★★★☆☆
サービス(7) :★★★★★★★☆☆☆
CP(7) :★★★★★★★☆☆☆
[ラーメン]
ラーメン
年末恒例となりつつある、ナムさんと行くドライブの旅。
2016年は鎌倉→葉山からの焼肉正泰苑@町屋。
その前の2015年は秩父へ。2014年は川越でした。
2017年はクリスマスイブに敢行。
全国に35.000軒あると言われているラーメン屋さんの中で、トップクラスの難攻不落店の攻略に挑戦しました。
どんなに人気のあるラーメン屋さんでも、ほとんどのお店は「行って並んで我慢していれば食べられる」という努力のいらないお店ばかりですが(並ぶことも努力の1つと言えなくもないですが、ただ立って待つだけなので・・・)、難攻不落店はそれだけでは済みません。
目指すは神奈川ラーメンの雄「飯田商店」であります。
テレビ、雑誌などで数多く取り上げられる、ラーメン好きでなくても知っている人が多い伝説のお店です。
東京に住んでいる場合、必須ではありませんが車の手配が求められます。
11時オープンの2時間半前、朝8時30分に溝の口のレンタカー屋さんに集合。

凄まじい行列店だということはテレビで何度も見てわかってはいたのですが、その行列が「遠い所にあるがゆえのアトラクション的な人気」によるものなのか、本当に味が美味しすぎることによるものなのか、それを確かめてみたい。
1時間半のドライブで飯田商店到着!!お店の前には誰もいないよ!!
(注:たまたま空いていたのではありません)

それにしてもこれが飯田商店なのですね。
ものすごい掘っ立て小屋感。これがあの飯田商店。逆にオーラを感じます。
2018年4月26日時点で食べログの点数は3.99。
そしてお店の横で店員さんが整理券を配っていました。
整理券は7時、8時、9時、10時、10時半に配っていると記載があります。

なお、整理券はファストパス的なものではないとも書いてあります。
つまりは券をもらったからといって並ぶ必要がなくなるものではないということです。
最大の利点は「10時50分に優先的に並ぶことが出来る」ということになります。
なのでそういう意味では若干ファストパス的な要素はあります。
整理券をもらえました。

10時の部で69人待ち。われわれが10時の部の最後の整理券配布だったようです。

なお、あとで立ち話で聞いた話では、この日は6時40分に来て15番だったということでした。
整理券をもらったら車を止めます。駐車場がここと、、、

ここの2箇所しか無いように見えたのですが、ここに停められない場合はどうすればよいのだろうか。

10時50分まで50分時間があったので、付近を散歩することにしました。
その際に見つけた最高に古い横浜銀行。さすがに今は稼働していないように見えますがどうなのであろうか。

そして近くにガストがありましたのでガストで休憩することにしました。
なお、こちらのガストはあまり清潔ではありませんでした。

ガストで休憩し、10時50分になったのでお店に戻りました。
するとさっきは誰もいなかったのに、いつの間にか黒山の人だかりが出来ておりました。
ジャスティンビーバーでも来たのかという人の湧きっぷりです。

さすがにすごい人の量です。
近所の人、ちょっとというかだいぶ迷惑しているんじゃなかろうか。。。

最終的に整理券が配られたのは99名だったようです。
店員さんに聞くと、まずまず多い方だそうで。しかも前日に何かのデカイ番組で紹介されたらしいです。
なお、100人超えの日もあるようなので、この日が特別に多いということでもないみたいでした。

10時50分になるとお店の方が「整理券を持っている人は並んでください。◯番までの方きてください」みたいな号令がかかり、皆さん一気に動き出します。
羊使いが羊をコントロールしているようでありました。

なお、整理券をもらえていない100番目以降の人は、この看板に従って並ぶことになります。

軽く100人は並んでいます。
列はずっとこんな感じだったので、常時100人位は並びができてしまうお店のようです。。。なんということでしょう。

11時の開店と同時に人が雪崩込みます。
席は18席ゆえ、わたしたちは40人待ちくらいのポジションになります。あと3ターンで入れるくらいなので少し余裕をもって90分待ちくらいかな?と予想しました。

並んでから80分経過した12時10分に最後のバックストレートに差し掛かると券売機で食券を買う権利を得ることができます。
そして店内は外観からは想像も出来ないほど大変綺麗。
L字型のカウンター席と、奥に4人掛けのテーブル席が2つありました。

水にすごくこだわっていると昔テレビで見たことがありますが、こちらが噂の水をどうこうする機械です。
鉄腕ダッシュでもやっていましたが、水を変えるとラーメンの味は劇的に変わるらしい。

味で申しますと醤油、塩、煮干し、つけ麺の4種類。
あとは雲呑や叉焼を入れたりして値段が変わります。

待つ時間と、そもそもの情報量どちらもたくさんありましたので、買う食券は決めていました。
4人で6ラーメン、2丼。イベントにほだされて、頭のおかしい頼み方をしてしまいました。
「せっかくだから精神」がここまで発揮されるのは久方ぶりです。

なおお店の方に伺ったところ、麺量はラーメンが140、つけ麺が220とのことです。
並び始めてから105分後、ネクストバッターズサークルに立つことを許されました。
予想よりも並び時間が長くなったのは、1人1杯じゃない人がたくさんいるからかもしれないです。
(このあとすぐに通されました。結局1時間45分待ち、お店に到着してからという意味では2時間35分待ちでした)

4人で奥のテーブル席に通して頂けました。並びに並んだ甲斐もあり、とてもよい席でラッキーでした。
おおよそラーメン屋さんとは思えぬテーブルセッティング。

お店の奥からカウンター席を眺めるとこういう感じです。
細長く、結構広いお店であることがわかります。

そしてトイレが尋常ではなく綺麗であります。
気持ちよく過ごしてもらえることに、とことんこだわっている気がします。
お店の一番奥は広い製麺室になっています。
ここで毎日麺を打っているのでしょう。こんなに広い製麺室が備わっているラーメン屋さんを初めてみました。

卓上に調味料の配備はありません。
「出したまま食べるのが最も美味しい」というメッセージでしょう。名店では時々見られるスタイルです。
それにしても爪楊枝すら立派で豪華であります。

水はクリクラみたいなやつが配備されています。実に太っ腹。

ここまでで既に長くなってしまいましたが、いよいよラーメンを紹介したいと思います。
ラーメンだけで4種類もあるので、いつもより書くのが大変。
■醤油らぁ麺(850円)

家を出てから4時間10分経過して、ラーメンと対面できます。
戦う前から負けています。こんなにも対面を待ちわびてしまっては、旨いと思わないはずがありません。
それにしても完璧な見ためをしたラーメンです。
非の打ち所のないビジュアルをしています。佇まいが既に王者です。

臭みという臭みが全て一切完璧に取り除かれています。
お店の外にも、中ですら、そしてラーメンと対峙しても動物の獣感がまったく漂わない、極上中の極上スープ。

低温調理で丁寧に作られた叉焼もまた絶品ではあるのですが、スープが突き抜けすぎているため、完全に脇役と化しています。

鶏と水しか使っていないスープということですが、鶏と水だけでこんなスープができるとは信じがたい。
これほどまでにまろやかで優しくて上品、なのに力強さも兼ね備えたスープは不思議の一言でした。

鶏の獣感なしに、ここまで鶏がかけめぐるスープ。こんなことが鶏と水だけでできるとは。
オイリーさもありますが、絶妙なコントロールによりくどいとは決して思いませぬ。
スープもスープなら、麺も麺です。非常に特徴的な麺です。

とにかく柔らかい。あれっと思うほど柔らかいのです。
変なお店でこれを食べたら「茹で時間間違えたな!!」と思いそうなほど柔らかいのです。
ラーメンというより素麺(ソーメン)のような食感です。
これは好き嫌い分かれるかもしれませんね。
また、伸びに強くないためラーメンを瞬殺で食べる必要があります。
あれやこれやと回して食べていると、すぐ伸びてしまいます。
そしてこのお店では各所で回し食べが行われてしまいます。はるばる来た人が多すぎて。
麺の好き好きはあるものの、具も一線級ですが、それが全く引き立たないほどスープと麺が突き抜けていました。
■塩らぁ麺(900円)

塩ラーメンもまた尋常に非ず。
具の印象は醤油と変わらないです。醤油との違いはベーコンみたいな薄い豚肉が入っている点かもしれません。
ただそれも、やはり麺とスープが凄すぎてあまり気になりませんでした。

ミネラル感…ミネラル感なるものが何なのか分からず言っているので変な話ではあるのですが、ミネラル感たっぷりと思ってしまうスープ。
塩ラーメンとしては突出して綺麗で美味しいスープで、これまでの比較という意味での衝撃は醤油よりも塩の方があるかもしれません。
つまりは衝撃度は塩の方が上かもしれない。

醤油の主張がないぶん、余計に鶏の凄みを感じます。

素麺のような麺は、醤油よりも塩の方が相性はよさそうです。
となると醤油のほうがオススメに思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

どんなことが起こるかと申しますと、醤油を食べると醤油が一番と思い、塩を食べるとこっちが一番となる。
そんなことになるのであります。

■にぼしらぁ麺(800円)

続いては煮干しです。煮干しと次に紹介するつけ麺は第2陣として持ってきてくださいました。
4つのラーメンを頼みましたが、出てくる順番を指定することができます。
醤油と塩は兄弟のような関係で結構方向性が似ていましたが、煮干しは全然見た目からして似ていません。

キラキラした表面という意味では似ていますが、煮干しの破片というか、ニボニボのキラキラが混在しています。

スープの味は柴崎亭@つつじヶ丘の煮干しが似ています。
煮干しのキラキラがありつつ、若干のニボニボした味わいがある。

とにかく上品を極めたような醤油塩に比べて、若干やさぐれた感じではあるものの「いいところの坊っちゃんが不良に憧れてボンタンを履いてみた」といったような感じで、やはり上品さが中心にくる煮干しスープです。
煮干しはもう少し凶暴な方が個人的には好きかなと思いました。
麺が中太縮れで醤油と塩とは全く違う麺でした。先程までの醤油塩の時の「おお!」という珍しさは全くありません。
出現率は高くありませんが、似た麺が都内でも浮かびそうな気がしました。

1人で行って2杯食べるならば、外してもよいかなと思います。
■つけ麺(1,000円)

麺シリーズ最後はつけ麺です。
つけ麺ですが、醤油・塩と麺はとても似ています。
もしかすると太さが違うのかもしれませんが、基本路線は似ています。
(醤油と塩でも太さが違う可能性はありますが)
昆布出汁みたいなもにに浸かっているのが非常に大きな特徴の1つです。

麺の旨さはやはり尋常に非ず。麺の旨さを最も感じることができるのは、つけがNo1ではないでしょうか。
また、出汁は醤油と塩の時は違い、鰹と昆布が入っているのだそうです。
(昆布は麺が昆布出汁に浸かっているので、その点を仰ったのかもしれません)

醤油×昆布の組み合わせのためか、ラーメン的なつけ麺というよりは、どこか蕎麦のような印象の味わいのつけ麺になります。
蔦@巣鴨も、ちょっと日本蕎麦っぽいなと思う部分があったのですが、通じるものがあるのかもしれません。
麺には塩、海苔、檸檬が添えられており、味変をすることができます。
ただ、そもそもがラーメンっぽくない中で、檸檬を入れた日には余計ラーメンから遠くなります。

最後に麺が浸かっていた昆布出汁をつけ汁に飲むようですが、あまりにもお腹いっぱいで、その飲み方はしませんでした。

■バター醤油ごはん(300円)

ラーメンの衝撃に比べると、バター醤油ごはんは驚くほど普通で逆に驚きました。
すごいバターだったり、すごい醤油だったりするのかもしれませんが、特徴という特徴はなかったように思えました。
もしかすると凄かったのかもしれませんが、ラーメンの凄さにかき消された可能性はあるかなとも思います。
以上が飯田商店の紹介となります。
遠くにあるプレミアム感で行列ができているわけではありませんでした。突き抜けたラーメンはわざわざ食べに来る甲斐はあります。
重度でなくてもラーメンが好きであれば、1回は行ってみてもよいと思います。並ぶし大変だけど。
すごくざっくりと感想を言うのであれば「好きなのは醤油、またとない味は塩、驚くのはつけ、普通な煮干し」という感じです。
1人で行って2つ食べる場合は、相当悩みそうですね。
食べ終わっても、やはりすごい行列が。飯田商店の伝説はまだまだ続きそうですが、付近住民の方の理解が求められそうです。

食べたあと、秘宝館に立ち寄りました。
下ネタしかない博物館なので、行く相手を間違えないようにご注意ください。

秘宝館の中で、飯田商店の行列で見かけたグループが結構いました。
半日がかりの企画になってしまいますが、とても楽しかったです。
大変すぎるので再訪は難しいですが、とてもよい思い出になりました。
===
【オーダー】
醤油らぁ麺 850円
塩らぁ麺 900円
にぼしらぁ麺 800円
つけ麺 1,000円
バター醤油ごはん 300円
■こだわり①

■こだわり②

↓ほとんどされませんが、クリックしてくれたら嬉しいです。

総合評価(8) :★★★★★★★★☆☆
味(8) :★★★★★★★★☆☆
サービス(7) :★★★★★★★☆☆☆
CP(7) :★★★★★★★☆☆☆
らぁ麺屋 飯田商店 (ラーメン / 湯河原駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0
[ラーメン]
tag : ラーメン